もともとはIT用語から生まれた
リバースエンジニアリングという言葉は、もともとIT業界での用語から生まれました。開発されたソフトウェアのソースコードやデータ定義文を調べることで、技術やノウハウを分析することがリバースエンジニアリングの目的となります。また、バグの修正、脆弱(ぜいじゃく)性の発見などといったセキュリティ対策に利用されることも多いです。日本語に直訳すると「逆行工学」となります。
3D計測技術の発展により実現した製造業のリバースエンジニアリング
IT業界において使われた「リバースエンジニアリング」という言葉は、計測技術の発展などにより、製造業などでも使われるようになりました。現在では、自動車や製造機械などの工業製品を分解・スキャンし、その内部構造や動作原理を探る、また図面を書き起こし、外側からの情報のみで別の製品を制作したり、改良したりすることがリバースエンジニアリングと言われることが多いです。
法的にはグレーである部分が多い
リバースエンジニアリングという手法は、機械工業分野の発展に欠かせない存在で、日本の経済成長を支えたとも言われています。しかし同時に、他社の製品をスキャンすることで模造品を商業製品とする使い方には、当然問題があります。法整備がなされた近年では、解析と開発の部門を分けるクリーンルーム手法などの合法的手段を取らなければ、リバースエンジニアリングは違法となる可能性があります。開発・販売されている製品にはさまざまな特許や著作権が含まれています。そのため、解析結果を利用する際に知的所有権を侵害しないように細心の注意を払う必要があります。
お困りごとのある方は共和工業所まで気軽にご相談を!
今回はリバースエンジニアリングが生まれた成り立ち、そしてその危険性をお伝えしました。共和工業所では、法的に問題の無いリバースエンジニアリングでのスキャンから製品製作のご提案が可能です。メーカーが倒産してしまい、復元が不可能な部品の3Dスキャンや故障してしまったパーツの修理などもできます。部品の改良やより品質の良い製品のご提案も可能ですので、お悩みの方は、この機会にぜひご相談下さいませ。