キーエンス社製最新ハンディプローブ三次元測定機「XM-5000」を導入しました。
共和工業所では、2022年1月に出荷を開始したばかりの最新ハンディプローブ三次元測定機「キーエンス XM-5000」を導入しました。
今回は新製品であるXM-5000で一体どんなことができるようになったのか、そのスペックについてご紹介します。
XM-5000では高精度かつ幅広いサイズでの三次元測定が可能
キーエンス社「XM-5000」は、手に持ってプローブの先端を当てるだけで高精度な三次元測定を行うことが可能な測定機です。プローブとテーブルに付けられたセンサーの見え具合で、正確な位置を割り出して測定を行う仕組みとなっています。
従来比66倍の測定空間を確保しており、測定サイズも最大2mの広範囲測定まで行うことが可能です。三次元測定機の名を冠しているように、従来の3Dスキャナよりも圧倒的に精度が高く、測定サイズ内であれば繰り返し精度 ± 3 μmという高精度で幅広いサイズの測定を行うことができる点も魅力でした。
画面の指示通りにプローブをあてるだけで、簡単に高精度な測定をしたり、幾何公差などの算出をしたりできる点は新しいと思いました。ベテランの技術者でなくとも計測が可能なため、教育コストの削減にも繋がります。
XM-5000の仕様
【カメラユニット】
型式 | XM-5000 |
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最大測定長さW×D×H | 2000 × 1200 × 1000 mm |
指示誤差精度 | ±(7 + 9L/1000) μm※1 |
繰り返し精度 | ±3 μm |
最小表示単位 | 距離0.0001 mm 角度0.0001度 |
カメラユニット 回転角度 | シータ回転±40度 チルト回転±25度 |
質量 | 約8 kg |
外部入力 2入力 | 最大印加電圧:26.4 V ON電圧:19 V以上 OFF電流:0.1 mA以下 |
外部出力 7出力 (OK/NG/FAIL/MEASURE/ ERROR/TOUCH/STROBE) | 最大印加電圧:30 V 最大シンク電流:50 mA 漏れ電流:0.1 mA以下 残留電圧:1.4 V以下(50 mA) 1.0 V以下(20 mA) |
プローブ 接続可能数 | 1 |
通信部 | WLAN通信IEEE802.11b/g/n USB通信USB3.0 赤外線通信945 nm |
電源 | 専用ACアダプタより供給 |
定格 | 定格電圧DC24 V 消費電流1.7 A |
耐環境性 | 使用周囲温度+10 ~ 35℃ 使用周囲湿度20 ~ 80%RH(結露無きこと) |
※1 ISO10360-2参考、800×400×500mmの範囲内、仕様周囲温度23℃±1℃のとき、Lは任意測定長さ(単位:mm)
※2 ISO10360-2参考、200×200×150mmの範囲内、仕様周囲温度23℃±1℃のとき、Lは任意測定長さ(単位:mm)
【プローブ】
型式 | XM-5000 |
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マーカー | マーカー数7 |
光源 | 870 nm |
対応スタイラス | M5 |
表示部 | 表示方法OLED 解像度96 × 39 pixel |
ハードキー | 測定、確定、キャンセル、カメラ、トリガ、電源 |
通信部 | WLAN通信IEEE802.11b/g/n USB通信USB2.0 赤外線通信945 nm |
電源 | バッテリ専用リチウムイオンバッテリパック 容量3250 mAh 充電時間約6時間 連続使用時間約8時間 |
定格 USB接続時 | 定格電圧DC5 V 消費電流1 A |
定格 バッテリ駆動時 | 定格電圧DC3.6 V 消費電流1.25 A |
耐環境性 | 使用周囲温度+10 ~ 35℃ 使用周囲湿度20 ~ 80%RH(結露無きこと) |
質量 | 約630 g |
直接現場にお伺いしての計測が可能になりました
XM-5000では、モニターとカメラ部分が分離型になることで、機上や現場など、どこでも持って行って簡単に測定できるようになりました。
これまで、三次元測定機は設置型のものが多く、現場や機上に訪問しての測定はノギスなどのハンドツールを使用するしかありませんでした。手動での計測は非常に時間がかかってしまう上に、複雑な形状は測定できなかったり、幾何公差の測定が困難だったりするという課題もありました
XM-5000の導入で、そういった課題を解決することができました。測定機とノートパソコンだけで現場に直接お伺いし、複雑な形状のワークの計測ができます。このことは設置型の三次元測定機と比べても大きな利点だと考えています。
温度補正機能も付いているため、外気の影響も受けづらいです。温度が10~35℃、湿度が20~80%の測定環境であれば自動調節し高い精度を保ったまま計測することが可能です。そのため、空調管理されていない現場でも測定できます。もちろん、測定室がない場所でも大丈夫です。
北九州市内での現地測定は共和工業所へご相談ください
共和工業所では、最新ハンディプローブ三次元測定機「キーエンスXM-5000」を使用した北九州市内での現地測定の依頼を受付しております。ハンドツールでは困難なワークの測定、加工前後での製品の精度検査などでお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。